ゴールデンウィーク(2024年)

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5月8日(水)より、通常どおり営業を致します。

ゴルフクラブ選び方の基本

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ゴルフクラブ選び方の基本

ゴルフクラブの選び方《基礎編》

《漫画》ゴルフの定石にご注意編

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ゴルフ雑誌、メディア、先輩ゴルファーの助言の中には”間違った定石”が少なからず存在します。それを信用するとゴルフスイングは… 画像をクリックすると拡大でご覧頂けます。

今回は様々な角度から私が常日頃考えている、ゴルフクラブの選び方の基礎をご紹介いたします。本や他のサイトに書いていない情報が満載です。ひとつずつ読み進めて頂けると嬉しい限りです。

私は北海道でクラブフィッティングとゴルフレッスンを融合させたゴルフレッスンとフィッティングという概念を基に、100を切りたい、90台や80台でゴルフがしたいと、真剣に考えている方のサポートをしています。こういう情報は、発信者の信用が大切です。私のプロフィールが気になる方は北市秀男プロフィールをご覧ください。

まずゴルフクラブの選び方として、最も大切な要素が2つあります。

①ゴルフにどれだけ時間をかけられるか

②自分が満足できる未来像

この2点です。

ゴルフにどれだけ時間をかけられるか

1年で何回ラウンドするのか、練習頻度はどれくらいか。その人によって、生活の中におけるゴルフの優先順は様々です。年間30~40ラウンド以上するようなゴルファーは、やはりゴルフに対する入れ込みも強く、場数も多く踏めるということで、そういうゴルファーがうまくはまっていくと、大きく上達する可能性が高くなります。

一方で、ゴルフのラウンドが年間10回程度で、ゴルフの練習もラウンド日が決まってから行きはじめるゴルファーは、ゴルフにかけるエネルギーも小さいわけで、そうなるとゴルフスイングが大きく一気に変わるようなことは期待できないのが現実です。その中でどんなゴルフクラブを選んでいくのかを考える際に、大きすぎる舵取りは危険です。

自分が満足できる未来像

自分がどうなりたいのか、というメンタリティの問題も、ゴルフクラブの選び方には大きく影響があります。非常に高い水準で上達したいゴルファーもいれば、お付き合いのラウンドで、つつがなく回れる程度で満足できるゴルファーもいます。

ゴルフクラブの特性にも、大きくふたつの方向性があります。

1.難しいゴルフクラブ

ボールをつかまえる動作、ボールを上げる動作、ボールを遠くに飛ばす動作を、全て自分自身がエネルギーを出しながら行うことで、初めてナイスショットが出る。一般的には『難しいゴルフクラブ』と言われるもの。

2.優しいゴルフクラブ

フェースが勝手に返ってボールがつかまりやすい、重心が低くボールが勝手に上がり、軽くて弾きが良く、本来ゴルファーがするべき動きを、自分で一切しない方がナイスショットが出る。一般的には『優しいゴルフクラブ』と言われるもの。

この2点です。

難しいゴルフクラブと優しいゴルフクラブ

『難しいゴルフクラブ』を選んだゴルファーは、その瞬間から本来ゴルファーとしてゴルフスイング中に求められる、きれいな体重移動やフェースのローテーションなどが必要になります。それをやらない限り、そのゴルフクラブではナイスショットが絶対に出ません。そのゴルフクラブを持った限り、もうやるしかないのです。最初は苦しいと思いますが、そのゴルフクラブでナイスショットが続けて出る頃には、明らかにゴルフスイングは良くなっていて、さらにドンドン上達していくことになるでしょう。ゴルフクラブそのものが練習器具なのです。

ラウンド数、練習量の多いゴルファーが自分の未来像を高い水準で掲げ、『難しいゴルフクラブ』を選ぶことはいいことだと思います。これは正しい選び方です。しかし『難しいゴルフクラブ』を、自分の未来像のハードルが低く、ラウンド数、練習量が少ないゴルファーが選んで使っても、長期間に渡り、まったく結果がでない状況に陥るでしょう。この選択は懸命ではありません。そのままでは途中でゴルフが嫌いになってしまうかもしれません。

逆に、いいゴルフスイングが身に付いているゴルファーが、『優しいゴルフクラブ』を選択した場合、どうなるでしょうか?ボールは高く上がりすぎて、左に飛び続けるでしょう。ゴルファーはそれを嫌がって、本来ゴルフスイングに必要な動きをしなくなります。

しない方がナイスショットになるのですから。上級者しかできない、いい動きができるようになっても、それを封印することになります。それでは次のステップの機会を失ってしまいますし、なにより動かさなくなることで、ゴルフスイングは退化していきます。ゴルフクラブを変えた瞬間は「楽で飛ぶ」と喜ぶかもしれませんが、3年後は大変なことになると思います。そういうゴルファーをたくさん見ています。

ですから、身長○○cm、ヘッドスピード△△m/s、平均スコア××のゴルフクラブの選び方は?と言われても、そういうデータだけでゴルフクラブを選ぼうとすること自体、私としてはズレている話しなワケです。そのゴルファーを取り巻く環境、目指すゴルフや取り組む覚悟ありきで、初めてゴルフクラブ選びのスタート地点に立ったと言えるのです。

広告に出ているどのメーカーがいいのか?自分にはテーラーメードとキャロウェイと、どっちが合っているのか?という短絡的なゴルフクラブ選びではなく、苦しみを伴ってもいいので、ステップアップを一気に狙うための道具変更なのか、現状を維持するためだけの変更なのか、その根底の目的を明確に固めておく必要があると思います。あなたの今までのゴルフクラブ選びはいかがだったでしょうか?

ここがブレると、ゴルフクラブの選び方そのものの軸がブレてきます。一時的に悪い結果が出たときに耐えきれなくもなります。目標や意思、自分の戦略をしっかり持ってゴルフクラブを探しましょう。無意味な入れ替えは、金銭的、時間的ロスが大きく、選んだ道具によっては自分のゴルフを悪くする可能性もあるのです。

初めて持つゴルフクラブが大切

よく言われることですが、ゴルフクラブは最初に手にしたクラブが大切です。なぜかと言うと、人間は今持っているゴルフクラブで、真っ直ぐ遠くに飛ぶ球を打とうとするからです。

例えば、スライス打ちのゴルフスイングで、ちょうど真っ直ぐ飛ぶゴルフクラブがあります。一般的には初心者向けの、俗に『優しいゴルフクラブ』と言われるゴルフクラブがこのタイプです。そのゴルフクラブを持った初心者が一生懸命練習すればするほど、そのゴルファーにはスライス打ちのゴルフスイングが身に付きます。スライスのゴッルフスイングをした時に真っ直ぐ飛ぶゴルフクラブを使っているワケですから、当然と言えば当然です。

これでゴルフを覚えてしまうと、あるところで、もう成長できなくなるでしょう。そして、成長がのぞめる正しいゴルフクラブを持ったときに、長い時間苦しむことになるでしょう。優しいゴルフクラブ=初心者用のゴルフクラブではありません。全然違うのです。大切な時期にお金と時間をかけて、変な癖を刷り込んではもったいない。やはり、最初に手にするゴルフクラブは大切なのです。

最も大切なのは、まずは体格、体力に合った正しいゴルフクラブを持つことです。シャフトの長さ、ライ角、シャフトの重量。そういったものが自分にフィットしているかどうか。それが重要なのです。でも、さすがに最初から難しいゴルフクラブは渡せません。ゴルフは動きが特殊で、日常生活では使わない動きばかりですから、ゴルフクラブが難しすぎてはゴルフにならないのです。

一般的な男性なら、初めてのアイアンにカーボンシャフトはお勧めしません。結構なハードヒッターでも、NS950くらいからでいいでしょう。軽いゴルフクラブは手打ちの癖がすぐにつきます。重いゴルフクラブは全身運動が必ず必要になります。やはり重いゴルフクラブの方がいいのです。ただ、重すぎるゴルフクラブを持って、何ヶ月も当たらないままでは、ゴルフをやめてしまうかもしれませんし、無理をすれば体を壊すことも考えられます。

バランスがいいのは、シャフト重量が90g程度でしょうか。手と体のバランスをちょうどよく使わないと打てないゴルフクラブがいいのですが、身長=体力と見てほぼ問題ありませんので、その人に合った重量を、私のようなプロが見立てることが大切です。また、野球やテニスなど、モノを振るスポーツ経験者などは、また違った観点からフィッティングしてあげないと遠回りになります。アイアンヘッドのライ角も、最初は少しだけアップライト気味のゴルフクラブを使ってもらい、ある程度の優しさ、つかまりの良さの中でゴルフを覚えてもらうのがいいと思います

そのゴルフクラブでボールが左に飛ぶようになってきたら、スコアは100を切った頃でしょう。フックは上達のサインなどとよく言いますが、やはり物理的にも、ボールが遠くに行く打ち方というのは、左へ行く打ち方なのです。ですから、左へ行くようになったらゴルフスイングを変えるのではなく、ライ角をフラットにしていってあげるのです。ほとんどのゴルファーはスライサーですから、まずはアップライトにセットして、少しだけ左に行きやすい設定にしておいて、ゴルフスイングが正しくなってきてフックが出てきたら、フラットにセットして、そこで初めて適正なライ角で真っ直ぐの球が出るように誘導してあげるといいのです。

その頃には、ゴルフクラブを振るというチカラも備わってきている頃ですので、シャフトも重くしていく必要があるでしょう。また、90を切っていこう、80台前半でまわろうというゴルファーなら、クラブヘッドの構造も、スイートスポットが広いキャビティタイプのものから、キャビティ率を減らしていって、飛距離の精度を出す方向に動かして行くなど、ゴルファーが脱皮をして成長していく様に、ちょうどいいタイミングで、適正なゴルフクラブに入れ替えていくことが大切です。

この脱皮は、ゴルフ初心者ほどステップアップのサイクルが早いので、ゴルフクラブの入れ替えのサイクルは、どうしても早くなります。ただし、毎回新品に買い替える必要などありません。ライ角調整で済んだり、リシャフトで済むこともあるワケですが、いずれにせよ、こういったゴルフクラブのバージョンアップは、ゴルフの上達をしたいのであれば、避けて通れないものだと思います。

すでにゴルフクラブを持ってしてしまっている方は、現在身に付いているゴルフスイングが、どういう状態かチェックしてもらうことが重要です。問題があるゴルフクラブを長期間使い続けて、ゴルフスイングを固めてきた場合は、リセットが必要です。いいゴルフスイングをした時に、はじめてナイスショットが出るゴルフクラブを、今スグに持つべきだと考えます。

ドライバーを選ぶなら

ドライバー選びのポイントは、練習量やラウンド回数が多いかどうかで、切り分けて考えるのがいいでしょう。

練習量やラウンド回数が多いゴルファーは、自分の動きに対して素直についてくるゴルフクラブを選択し、必要な動きを体がやらないと、ボールが右に行くゴルフクラブを選ぶと上達するでしょう。シャフトはフレックスが固めのものがお勧めです。

練習量やラウンド回数が少ないゴルファーは、上手に動けずにフェースをとじる動きが少なくても、あまりスライスしない補正機能があるゴルフクラブで、スイートエリアが広く、シャフトは極端に元調子でないものがいいでしょう。

クラブヘッドの大きさは、ある程度スイングスピードと連動して考えた方がいいでしょう。大型クラブヘッドで重心距離が長いタイプは動きが伝わるのに時間がかかるので、ゴルフスイングの速いゴルファーがを使うと、クラブヘッドが開きやすいし、ゴルフスイング中に操作したくても時間的な余裕がありません。小さいクラブヘッドなら動きが機敏なので、こういうゴルファーが使うと使い勝手、操作性がいいという評価になってきます。ゆったりテンポで、時間的に余裕のあるゴルファーには大型クラブヘッドを上手に使う方が楽だったりします。

例えば野球をやっていて、振りがものすごく速いゴルファーには、仮にその人がゴルフ初心者だったとしても小さいクラブヘッドをフィッティングする場合があります。「こんな小さなクラブヘッドを、100も切れない僕に使えるのでしょうか?」みたいな話しになりがちなのですが、そういう問題ではないのです。確かに小さくて難しいクラブヘッドもあるので、注意は必要ですがそれは別物として、今のコンパクトヘッドは小さくても打ちやすい物があるから、決して、小さい=難しい、ではないということは理解しておいた方がいいでしょう。偏見の目でゴルフクラブを決めつけてしまうと、自分にとっていい物を手にできないこともあります。

カタログなどで、こういった様々な数値は公開されていますので、参考にする人もいるかもしれませんが、ゴルフクラブの動きは3次元的な要素であって、重心高さもあり、距離もあり、深度もありで、打たないとわからない世界でもあります。雑誌やカタログの数字ありきでゴルフクラブを買うと、失敗するでしょう。

シャフトは、元調子のものは全体のしなり量が多くなります。つまり動きが大きいので、そのシャフトの先端に付いているクラブヘッドを、ちょうどいいタイミングでボールと衝突させるのが難しくなります。もちろん再現性も低くなります。同じようにフレックスも、柔らかい方がたくさんシャフトが動きます。よくゴルフ初心者をつかまえて「ゴルフ初心者はRの方がいい」「Rの方が打ちやすい」などと言っている人がいますが、柔らかいから打ちやすいという根拠はありません。切り返しのタイミングは取りやすいかもしれませんが、それをタイミングよく戻してジャストミートするのは、柔らかい方が難しいのです。

ドライバーの選び方に関しては、ドライバー選びの基本にたくさんのヒントが書かれています。専門的な解説もありますので参照して下さい。

ゴルフスイングは勝手によくなる

ゴルフスイングに大きな欠陥があるゴルファーでも、適正な道具を一定期間、我慢して使い続けることで、ゴルフスイングはある意味勝手に直っていきます。

正しいゴルフスイングが必要なゴルフクラブを持って練習していれば、勝手に正しいゴルフスイングに近づいていきます。少し背伸びをしたゴルフクラブを使うことで、人間がゴルフクラブに追いついていくのです。その過程には、苦しみが伴います。一時期は当たらなくなります。飛ばなくなります。気持ちが折れそうになったとき、誰かに「ゴルフクラブが悪い」と言われて、それになびいたら振り出しに戻ります。その人にとっていい道具を使って、ゴルフスイングを直そうとしていたのに、そのゴルフクラブを替えたのでは意味がありません。苦しみなくして、ステップアップはないのです。

ちょうどいいタイミングで、ステップアップしたゴルフクラブに替えて「このゴルフクラブで打てるようになる」という短期的な目標を持ち、それに向かって努力する。そして、その目標が達成できたら、また道具を入れ替えてステップアップを目指して、自分を成長させていく。ゴルフクラブを仕事の難易度に置き換えてみれば、なるほどと思える方も多いはずです。ビジネスや人生でも、今まで同じことをしてきたのではないでしょうか。ゴルフも同じなのです。簡単なゴルフクラブで鍛錬できることは限られてしまうし、それで成功しても、勘違いしてしまうことも多いのです。

多分、ゴルフクラブというものを、このような観点から選べる人はほとんどいないと思います。ほとんどのゴルファーが、今の自分に合うゴルフクラブを血眼になって探しています。ゴルフスイングが完成しているゴルファーならそれでいいでしょうが、ほとんどのゴルファーはそれではダメです。問題がある今の自分に合わせてはダメなのです。目標を明確に持ち、その目標に向かって時間軸をもってゴルフクラブの入れ替えをしつつ、ステップアップを目指す。そういうアプローチが大切なのです。ゴルフはゴルフクラブを使ってやる極めて繊細なスポーツです。そこのところを忘れてはいけません。

ゴルフクラブアドバイザーの選び方

ゴルフクラブ選びは難しいものです。自分で理解できていないことを、自分だけで何とかしようとするのは、ある意味ギャンブルです。知らない公式を使って、計算をしているようなものです。答えは出ないでしょうし、出たとしても大きく回り道をするでしょう。結果的に一番安く、しかも短期間で結果を出したいのであれば、信じる人を決めて、一定期間はその人の言っていることだけを信じることが大切です。

まずは、信じる人の決め方です。ポイントは言葉にすると単純ですが、ゴルフが上手でなおかつゴルフスイングとゴルフクラブに精通していることです。

ゴルフクラブアドバイザー候補者はゴルフが上手なだけではダメです。よくあるケースとしては、たとえハンディ5下の実力があったとしても、その方は「自分にとってどういうゴルフクラブがいいのか?」という価値観でものを言っているケースもあり、相談者の身長や腕の長さや体力・体型、ゴルフスイング、練習量や目標に見合い、将来的な時間軸まで想定して、最適なアドバイスができているとは限らない、ということです。アドバイスはありがたいことですが「俺は(俺にとって)これが(よかったので)いいと思う」という話しなのか、本当に相談者だけを見て言っているのか、見極める必要があります。

ゴルフクラブ選びとゴルフスイングは隣り合わせの関係にあって、密接に影響しています。本来、ゴルフスイングの指導ができる人間でなければ、価値のあるフィッティングは無理です。ゴルフスイングの指導ができるというのは、「○○が××になっている」「××にならないようにしろ」という評論だけではなく、本当に必要な「△△にしてゴルフスイングすれば直るぞ」というような、その人が何をやったらいいのかが言えるレベルまで望みたいところです。ダメ出しをするだけでは、練習場の教え魔でもできるのです。

ゴルフクラブに精通していると言っても、雑誌などの受け売りだけでは、アドバイザーとしては不的確です。売れ筋とか、人気があるとか、そういう言葉が出てくるようでは、聞き流しておいた方が無難でしょう。本人にゴルフスイングの再現性が高く、コースボールで何種類のゴルフクラブを打ち比べてきているのか、そういう経験値を探りながら、適任者を探すのがいいと思います。

ゴルフクラブは強い意志で使い続ける

もし身近に信じられるアドバイザーがいて「この人の言うことを聞いてみよう」と思ったら、とにかくいろいろ話しを聞いた上で、自分が納得できるまで妥協をしないことです。でも一度乗っかったらダマされたと思って、当面はその人の言うことだけを信じてやってみることも大切です。外野からどんな口を挟まれても、サラリと受け流して気にしない姿勢が必要です。

これは私の経験ですが、以前こういうことがありました。

初心者の方にSシャフトをお渡ししました。当然、そういう選択をする経緯はご本人に伝えて、データ比較もお見せして、納得されてのオーダーでした。数日後、そのお客様が突然やってきて「やっぱりこれは自分には硬いので返したい」と言われたことがありました。「あなたが硬いと感じるのですか?」と聞くと「感じません」とおっしゃいます。その方は過去に野球経験があって、ゴルフクラブを振るチカラは猛烈に強いものがありますので、硬く感じないのは当然です。「ではなぜか?」と聞くと、「一緒に廻っている○○さんに、キミはゴルフ初心者だし、これは硬いよ。と言われたから」だそうです。

その○○さんは、会社の上司でゴルフクラブの専門家ではありません。私はその上司の方に負けました(笑)。もちろん私の力不足ということもあるのですが、このように何でも他人に言われたとおりになびいてしまうタイプも、ゴルフクラブ選びで成功しない、ひとつのパターンと言えます。

新商品の広告を見れば心がなびき、他人がいいと言えばスグ欲しくなり、また他人からゴルフクラブのスペックにダメ出しされる度に「やっぱりそうなのかもしれない」と、ゴルフクラブに疑念をいだいているようでは、大切なゴルフスイングに集中できません。本当は自分のゴルフスイングが悪いのはわかっているのに、心の中で「やっぱりゴルフが悪いんじゃないか?」という、言い訳に逃げ込める環境では上達はできません

ゴルフクラブを長く使い続ける弊害

前のページでは使い続けろと書きましたが、今度は表面上は逆のことを書きます。

10年前のゴルフクラブを使い続けている方が、当ゴルフレッスンスタジオにもよくいらっしゃいます。さすがに10年ひと昔。ゴルフクラブにおいては、ふた昔以上になるでしょう。そういうゴルファーの方は、純粋にゴルフクラブを変えただけで結果が出ます。高反発のゴルフクラブの方が飛ぶと思っている方もいますが、高反発のゴルフクラブもフェースのある1点で非常に飛ぶというだけで、今のゴルフクラブの方がどこに当たってもまんべんなく飛ぶと言う意味で、入れ替えた方が安定したいい結果になります。

実は、同じゴルフクラブを長く持ち続けてしまうと、次のゴルフクラブを持てない体になってしまうという側面もあります。体がその道具に慣れすぎてしまって、もうゴルフスイングを他のゴルフクラブに合わせられなくなってしまうのです。当面はそれで機能しますが、ゴルフクラブも溝がなくなってくる、金属疲労が出てくるで、ゴルフクラブ自体のパフォーマンスが落ちることで、ゴルフの結果も悪くなってくる。新しいゴルフクラブを拒絶していると、最後はゴルフクラブと共倒れになるのです。詳しい方なら本当にそうなっていったプロゴルファーの話しなどをご存じかもしれません。

大切なのは、ゴルフクラブは消耗品だということです。例えばカーボンシャフトは、炭素繊維を樹脂で固めただけの物です。ショットの時には1t以上の力が、シャフトの先端部分にかかるのです。シャフトも使い続けていればいつか絶対に折れるのです。つまり、新品で使いはじめた瞬間から少しずつ劣化しているのです。劣化が非常に早いものもあります。今使っているゴルフクラブは、いずれ使えなくなります。ですから、持ち替えても順応できる程度のサイクルで替える必要もあるのです。

練習量やラウンド数にもよりますが、アイアンだったら4年に1度、ドライバーだったら2年に1度を目安に、ゴルフクラブの入れ替えを考えた方がいいでしょう。アイアンでしたら、4年もすればシャフトの腰が抜けます。クラブヘッドはそのまま使い続けるとしても、シャフトは入れ替えるなどの対応で、パフォーマンスがかわるでしょう。

一般のゴルファーはこういうタイミングがわからずに、すべて自分の腕のせいにしてしまう傾向があります。そしてゴルフスイングを変えて、大変なことになってしまうケースがあります。変に買い換えをあおるつもりはありません。いろいろ原因はあると思いますが、経年に応じて、ゴルフクラブを疑うことも忘れないで下さい。

ゴルフクラブ販売店の責任と役割

メーカーは常に「低重心」「深重心」「高慣性モーメント」だと言って広告しています。「前より良くなった」「こんなに変わった」と言わないと買ってもらえないから必死です。一般のゴルファー達はそういうメーカーのうたい文句で、優しいと言われる方へ引っ張られていきます。結果としては、それでよかったという人もいれば、そうじゃない人もいます。

一般的に普通のゴルファー達は、軽すぎるゴルフクラブを持たされている。そして、柔らかいゴルフクラブを持たされすぎていて、それが原因で結果が出ない傾向を強く感じます。

この原因の多くは、私はゴルフクラブ販売店にあると考えています。厳しいゴルフクラブを勧めると、後からクレームになる確率が上がるからです。球が上がりすぎるというクレームは少なく、球が上がらないのはクレームになりやすいのです。軽いゴルフクラブを打たせればヘッドスピードは勝手に上がり、データ診断の数字は良くなるから客は喜んで買う。買った直後は楽にビュンビュン振れるから飛ぶ。でも、体を使わずに振り続けて楽なのに慣れて体が退化してくると、すぐに勢いはなくなる。

その時ユーザーは自分の腕のせいにしてくれる。「あの時、軽くて楽なゴルフクラブをつかまされたから、こうなってしまった」と、そういうレベルでゴルフを考えられる能力がある一般ユーザーは、ほとんどいないのです。そもそも、そこまでわかっているゴルファーなら、自分が振れる限界ギリギリの重いゴルフクラブを手に取っているわけで、こういう事態に巻き込まれることもないはずです。

そういうものを売る販売店は、ゴルファーの成長など考えていません。いかに自分達がローリスクで商品が売れるのか。客が買いたいと決めている商品を、いかに自分の店で買わせるか、いかに利益率が高い商品を、いかに販売員個人が、報奨金や報奨品がもらえるゴルフクラブを売るか。ゴルフクラブ販売店の広告量や知名度で店を信じ、その店の店員を信じて、おまかせでアドバイスを受け入れようとしている一般的なゴルファーほど、そういう商売に巻き込まれているに過ぎません。残念ながら、そのゴルファーの2年後、3年後など考えていないのです。

同業者として、なんとも恥ずかしく思います。ただ、そういう販売形態のお店の方が規模も大型で、スーパーマーケットに出入りするような匿名性の中で、買い物や無料測定、試打ができて、気が楽だという方も多く、たくさんのゴルファーがそういう店でゴルフクラブ選びをしてしまう。なんとも皮肉なものです。私のゴルフレッスンスタジオのような、個人経営のゴルフショップは確かに入りづらい。でも、中長期的な視野でよく考えてみて下さい。私のような、地域のゴルフ場をほとんど知っていて、ゴルフスイングとゴルフクラブに精通している、あなたのゴルフの主治医になってくれる人が、意外と近くにいるかもしれません。

自力で選んだゴルフクラブとスイング

もしも、どうしても自力でゴルフクラブを選ぶなら、とにかく打つしかありません。極力コースと同じ環境とゴルフクラブを使って、精密な計測機器でデータを収集して、その数字と自分の感性と感覚で決めるしかありません。

ボールの種類でデータは全然変わります。コースボールではなく、レンジボールでデータを取っているゴルフショップをよく見かけます。あなたが行っているゴルフショップは大丈夫ですか?そもそも、計測されたデータはきちんとあなたに開示されていますか?最低限でも、ボール初速、バックスピン量、打ち出し角は教えてもらえていますか?そのデータは水増しされてはいませんか?パソコン側の設定で、気温を上げたり、気圧を下げたり、追い風モードにすれば、いくらでも飛距離は伸びて表示されます

ゴルフクラブはブランド名で決めるべきでもありませんし、もちろんネットの書き込み評価や、売れ筋だとかも、何の役にも立ちません。とにかく、可能な限りの種類を打つのがいいでしょう。データを見てその意味がわかるように、ボール初速や、バックスピン量と打ち出し角の関係など、ある程度の事前勉強もしておかなければなりません。かなりの時間と試打計測の環境確保が必要で、なかなか現実的ではありません。

仮にそうやって莫大な時間をかけて1本のゴルフクラブが選べたとしましょう。ここで気付いていただきたいのは、そのゴルフクラブは今の自分のゴルフスイングにとって、一番結果が出るゴルフクラブを探したに過ぎないということです。 つまり、これから上達するためのゴルフクラブではないということです。そのゴルフクラブを使い続けたからといって、その場で出た結果以上の、劇的な変化が期待できるワケではないのです。また今後、ゴルフスイングが変わったときに、そのパフォーマンスが出続けるという保証もないのです。その場で飛距離が、現在使っているゴルフクラブと比較して、30y、40y伸びたというのであれば価値があるかもしれません。ルールの範囲内でそういうゴルフクラブがあれば、とりあえず買うべきですが、現実としてこういうケースは多くないでしょう。

当ゴルフレッスンスタジオでは、その場でゴルフスイングの根本を変えながらフィッティングしていきます。だからドライバーの飛距離がその場でどんどん伸びて、30y、40yになるケースは、全くもって珍しいことではありません。当ゴルレッスンスタジオの計測器の設定はリアルで、非常に現実的なセッティングになっています。ですから、ランが多く出たりするコースの方がいい結果になる場合も多く、コースで打ったら飛距離が50y伸びて、仲間から「どういうことなんだ」と問いつめられたという話しが出るのも、珍しいことではないのが現実なのです。他のゴルフショップとは違う結果、自力で選んだ時と違う結果が出る理由は、そういうところにあるのです。

ゴルフスイングと融合できれば効果的

前ページの後半にも少し書きましたが、正直ゴルフスイングがある程度いい動きにならないと、本当の意味でのゴルフクラブ選びはできません。やるべき動きをやって、ある程度の範囲にゴルフスイングがはまってこないと、ゴルフクラブは機能しません。物だけ選んでも結果が出ないことは、冷静に判断できるゴルファーであれば、誰でも辿り着く答えだと思います。「自分だけは、ゴルフクラブだけで劇的に変わるかもしれない」そう思いたい気持ちもわかります。でも、もっと冷静に考えてみて下さい。ゴルフがそんなに甘いものではないことは、あなたが一番知っているはずです。

そのために、当ゴルフレッスンスタジオでは動きの足りないところは付け足して、悪いところは変えてもらいます。

ゴルフスイングを変えると言っても、何年もかかるような改造ではなく、本当に基礎的な部分をその場である程度修正することで、ほとんどの場合、結果が大きく変わります。ハイスピードカメラでヘッドの動きを撮影しても、クラブヘッドの動きがスライス回転から抜け出し、ボール初速も上がっていきます。そうしたところでゴルフクラブを選びはじめるのです。そうやってからゴルフクラブを探すと、いいゴルフクラブが手にとれます。 ゴルフスイングは今のままでいいんだという人で、実際に特定のゴルフクラブを決められる人は、ほとんどいないのが現実です。

ゴルフスイングに問題ない人というのは、本当に限られたゴルファーだけです。そうやってゴルフスイングを整えた上で、ゴルフクラブをフィッティングしていくから、他店と全く違う成果が出るのです。 もし、ゴルフスイングを直す気がなくて「合うものないかなぁ、合うものないかなぁ」と探し続けても、成功できる人は少ないでしょう。 そういうゴルファーは、一生合うものに会わないし、本当に自分に合った物が出てきても、それに気付かず、また違うゴルフクラブを使ってしまうのです。

そうやって、ゴルフクラブを買い続ける人は実にたくさんいます。そういう方の多くは、皮肉にも自分のゴルフの上達を願っている傾向が多く見られます。だからこそ買い続けるのでしょうが、もうそうすることが、デメリットだと思えない思考に凝り固まってしまっているケースが多いように感じます。

オークションで中古を売買しているから、ほとんど金銭的ロスはない。むしろ買った値段より、使った後で手放すとき高く売れることだってあると、喜んで話している方が多くいらっしゃいます。中古にはライ角が変えられ、シャフトが短くカットされているゴルフクラブも多くあります。いろいろなゴルフクラブを持つことで、いろいろなゴルフスイングに変えさせられ、ゴルフの上達という観点から、どんどん遠いところへ自分で自分を追いやっていることに気付きましょう。

負の連鎖に気付き、それを断ち切ってくれる人との出会いが必要なのかもしれません。今度落札したゴルフクラブは、きっとこういうテイストなんだろうなぁ~、と待ちわびる瞬間は、確かに楽しいひとときでしょう。趣味の世界で道具が絡めば、確かにそういう楽しみ方があることは事実です。しかし、本当の意味でゴルフで結果を出したいのであれば、もっとプレーに、もっと練習に集中できるように、いいパートナーを見つけ、いい道具を手にしたいものです。

私はゴルフクラブだけでゴルフが変えられる、というようなことは言いません。ゴルフレッスンだけで上達するとも思えません。このふたつが融合して、はじめて意味を成すのです。ゴルフクラブ好きなフィッターでけではダメですし、ゴルフが上手なレッスンプロだけでもダメなのです。

国産メーカーか米国メーカーか

国産メーカーを選ぶのか、米国メーカーを選ぶのかは、ヘッドスピードを目安にするのが一般の方にはわかりやすいでしょう。私が見る限りでは、ヘッドスピードが40m/sを下回った場合、米国メーカーを使うと問題があると感じています。やはり、設計時のターゲットと、一般的な日本人の体力にズレがあるということです。

米国メーカーでも例外として、日本人向けの戦略商品、例えばキャロウェイのレガシイのような商品が出てきました。一般的なキャロウェイよりも値段が圧倒的に高いけれど、製造は遠藤製作所で、中身は国内メーカーと同じ流れで商品化されているゴルフクラブで、価格の安い普通のキャロウェイの一般商品とは毛色が違うのです。

そういう例外商品を除いて、本当の意味で米国メーカーのゴルフクラブを使えるのは、若かったり、力があるゴルファーに限定されてしまうのが現実でしょう。米国メーカーのゴルフクラブは価格も安いのでメリットも大きいですが、無理はしない方が懸命でしょう。

ヘッドスピードが40m/sを下回るゴルファーは、国産メーカーのゴルフクラブを使うと間違いがありません。日本製のものは高価になってしまいますが、それに見合った結果も出ます。

メーカー純正シャフトに異変あり

普段から、いろいろなゴルフクラブを打っていますが、昨今ではメーカーの純正シャフト、標準シャフトの性能は飛躍的に向上しています。以前まではメーカーの純正シャフトというと、対外、何らかの弱点があったのは事実なのですが、今となってはそうとも言えなくなってきました。

メーカーの純正シャフト、標準シャフトが頼りないということで、消費者がドライバーを買うときは、メーカーのカスタムシャフトをオプションから選ぶという動きが著しくなり、多いメーカーでは半分くらいがカスタムシャフトという状況ですが、純正シャフトのレベルアップが進んでいる今、カスタムシャフトまで手を出さなくても、意外といい物があるよ、という事実も知っておいた方がいいと思います。もちろん当店では、より高価なカスタムシャフトが売れた方がうれしいのは事実ですが(笑)お客様が損をしたのでは意味がありません。

人によっては、リシャフトするのが前提でゴルフクラブを買っている人もいるようですが、本当にリシャフトのようなリスクを取ってまで、やる必要があるのかなぁ、という感じになってきました。まだ全メーカーがそうだとは言えませんが、2009年モデル以降、メーカーの純正シャフト、標準シャフトも馬鹿にしないで、しっかり試打をして確かめたほうがいいと思います。

13本のゴルフクラブの決め方

キャディバッグに入れられる14本のゴルフクラブからパターを除いて、13本のゴルフクラブをどうやって選んでいくべきか、よくわからないゾーンがあると思います。フェアウェイウッドからロングアイアンのあたりのゴルフクラブは、フェアウェイウッド、ユーティリティ、ハイブリッド、アイアンという、複数の選択肢があるからです。

決め方としては、まずドライバーとアイアンを決めます。その上でロングアイアンを打っていくと、人によって境目は違いますが、5番と4番アイアンの飛距離差は10yあるけれど、4番アイアンと3番アイアンの飛距離があまり変わらなくなる、というような飛距離が打ち分けられる限界の番手が出てきます。この場合、4番アイアンと3番アイアンをキャディバッグに入れても、飛距離が変わらないのであれば意味がありませんから、3番アイアンは何か別のものに置き換えて、4番アイアンに対して10y程度の飛距離差が、確実に出るゴルフクラブを選択をした方が、ゴルフが簡単になります。

その間をドライバー系のゴルフクラブで埋めていくのか、アイアン系のゴルフクラブで埋めていくのか、これは好みによって、得意な形状を選択するのがいい方法です。番手に応じて打ちたい弾道まで明確にイメージがある場合は、その弾道が得やすい形状を選択するのがいいでしょう。

ドライバー系のゴルフクラブで埋めていくのであれば、フェアウェイウッドや日本的なユーティリティクラブを選択します。また、アイアン系のゴルフクラブで埋めていくのであれば、米国系のハイブリッドというゴルフクラブを使います。ハイブリッドは日本系ユーティリティとクラブヘッドは似ていますが、シャフトが短く、またシャフトの径もアイアンと同等に太いことなどから、打ち方もアイアン的に打つ必要があります。

具体的には、このページゴルフクラブ選び方の基本にある、各ゴルフクラブカテゴリーメニューをクリックすることで、より詳細の情報が得られます。ぜひ、ご一読下さい。

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