ゴルフクラブ選び方の基本
フェアウェイウッド選び方の基本
フェアウェイウッド選び方の基本は、求める結果が出る為の性能機能を良く理解しましょう。
ヘッドはステンレス系合金の中空ヘッドです。アイアンとの比較ではスイートエリアが広く、少しトップ気味にヒットしてもボールが良く上がり、飛距離のロスが少ない。外見上ではフェース高さを見て頂き、重心高さを推測して選んで下さい。
フェース高さが低いほど低重心でボールが良く上がります。更に大きなポイントのシャフトに関しては、ドライバーのシャフトと重さや特性を合わせる様にしていきましょう。
番手で簡単に選んでしまう方が多いですが、実際のロフトをしっかり確認して選びましょう。
最後に実際に打った時のバックスピン量がやはりとても大切です。5番ウッド、7番ウッドはグリーン上で止まらなければいけません。3番ウッドはやはり距離をが欲しい番手なので、適切なバックスピン量のフェアウェイウッドを選びましょう。
以上の事を踏まえて読み進めて頂ければ、フェアウェイウッドの特徴、必要な場面、どんなフェアウェイウッドが必要なのかが解ります。フェアウェイウッドの選び方の参考にして見て下さい。
フェアウェイウッドに求められる性能
フェアウェイウッドに必要な性能は、用途によって大きく2種類に分類できます。スプーン(#3)を例に取ってみると、1種類はランが出ないで止まるスプーン。もう1種類はランが出て飛距離が稼げるスプーンです。
ランが出ないで止まるスプーンというのは、ドライバーが飛びすぎるのでスプーンで打ちたい場面なのに、そのボールも落下してからどんどん転がってしまっては、刻むショットではなくなってしまうということで、こういう場面ではあまり飛距離の出ないものを、ティーショット系のフェアウェイウッドとして選択したいところです。
その際にはティーショットで使うということで、ティーアップして浮いているボールを打つ前提で、フェースの高さが低いシャローフェイスのヘッドより、フェースの高さが高いディープフェイスのヘッドを選んだ方が、厚みがないシャローフェイスの物より安心できます。よって、このような用途にはディープフェイス系の、少しバックスピンが出やすいフェアウェイウッドを持って、ボールを置きに行くのがいいでしょう。
その一方でランが出て飛距離が稼げるスプーンというのは、比較的飛距離が出ないので、2打目の飛距離を稼ぎたいというゴルファー向けの話しになります。打ち出し角が確保できるような、低重心でバックスピンが少ないモデルが適しています。
フェースの高さと重心
もともとフェアウェイウッドには、芝の上にあるボールを高く遠くへ飛ばして、グリーン上にボールを止める機能が要求されていました。
それに対しての理想的な球質は、高い打ち出し角と多めのバックスピン量になります。これを実現するためにクラブヘッドに求められる特性は低重心で、これは外見からも簡単に判断できます。
クラブヘッドが薄く見えるものは低重心。厚く見えるものは高重心といえます。ただし、薄いクラブヘッドはボールが芝の上で浮いているときに、クラブヘッドがボールの下をくぐってしまい、テンプラになりやすい欠点があります。これを改善するために、肉厚のヘッドのソールに比重の重い銅やタングステンを装着したモデルが多く発売されています。
重心とバックスピンの関係をもっと詳しく知りたい方は、『ドライバー選びの基本』の『重心高さでドライバーの飛距離も変わる』に記述があります。ご参考になさって下さい。
また、重心が高そうに見えても、実のところデータを計測してみると、ロースピンなクラブヘッドも市場に出回りはじめてきました。次のページに書きますが、フェアウェイウッドもドライバーと同様に、バックスピン量をしっかり計測して選ぶことをお薦めします。
求められている特性から考えると、フェアウェイウッドの素材はステンレスが最適で、コストパフォーマンスは一番でしょう。チタンにこだわる必要はありません。意外とパーシモンの構造は、ボールがよく上がりフェアウェイウッドにマッチしています。ごく最近まで一部の女子プロが、パーシモンのクラブヘッドをフェアウェイウッドに使用していたことからもお分かりいただけると思います。
バックスピン量が大切
『フェアウェイウッドに求められる性能』 『フェースの高さと重心』でも言いましたが、フェアウェイウッド選びは、バックスピン量のデータを軸に選ぶのがいいでしょう。とにかく飛べば買った人が喜ぶだろうというコンセプトなのか、シャフトとの単純な相性なのか、最近はクラブヘッド形状だけからでは想像できないロースピンボールが打ち出される、フェアウェイウッドが出現しています。
自分が持ちたいのは、止めたいフェアウェイウッドなのか、ランがたくさん出てもいいフェアウェイウッドなのか、自分の飛距離やホームコース、よく行くコースのレイアウトなどから、よく検討し、その結論に応じたゴルフクラブを選ぶのがいいでしょう。
一般的には、ドライバーに合わせた銘柄のフェアウェイウッドを入れるのが一番良いのではないか、と思われがちですが。求める結果が明確にある場合は、それに基づいてフェアウェイウッド選びをした方がいい結果が得られます。
ドライバー1本を選び出すための試打も自分だけでは大変なのに、フェアウェイウッドもまたイチからとなると、気が遠くなるかもしれませんが、やはり大切なのは正しいデータです。まだ読んでいらっしゃらない方は『ドライバー選びの基本』をよく読んでいただき、あなたのフェアウェイウッド選びに有用なデータを入手できる様、参考にしてみて下さい。
短時間でしっかり結果が出るゴルフクラブ選びに、ご興味がある方は『適切なレッスンコースを知る』 『おすすめゴルフ合宿とフィッティング』をご覧になってみて下さい。
フェアウェイウッドのシャフト
フェアウェイウッドのシャフトに求められる特性は先調子です。このタイプのシャフトは、芝の上からボールを拾いやすく、ボールに適度なバックスピンがかかります。深いラフに負けないためにも、60g以上の重めシャフトを選びたいところです。
カスタムシャフトを選択したり、ヘッドとシャフトを別々に選んで組み立てる場合などで注意があります。シャフトはフェアウェイウッド用のものを選びましょう。なかにはドライバー用のシャフトの手元側を切って短くして、フェアウェイウッドとして組み立てているゴルファーを見ますが、ドライバーの長尺化にともなって、ウッド用シャフトは46~47インチで設計製造されています。
組み立て後、ドライバー用のシャフトは、仕上がり45インチぐらいでベストの性能が出るように設計されているのです。そのシャフトをフェアウェイウッド用として、42インチ以下にカットして使った場合、本来想定されている性能が発揮されないことがあります。そこで現在は、シャフトメーカー各社から、フェアウェイウッド専用のシャフトが発売されていますので、このタイプのシャフトを選ぶと良いでしょう。
また、シャフトの重量に関してはドライバーからの流れや、ユーティリティ、またはアイアンへの流れというものも考える必要があり、この辺の精査は一般のゴルファーにはなかなか難しいところでもあります。短時間でしっかり結果が出せる専門家の力を借りるのもひとつの手段です。
スペシャリストによるクラブフィッティングにご興味がある方は、『適切なレッスンコースを知る』や『ゴルフレッスンスタジオと料金表』などをご覧になってみて下さい。
番手ではなくロフトで選ぶ
昔はフェアウェイウッドもパーシモン(柿の木)素材で作られ、#3、4、5の3種類しか選択肢が無く、ロフトも#3が15°、#4が18°、#5が21°と決まっていました。今は素材がステンレスやチタンに変わり、番手も#7や#9が加わり、バラエティー豊かになりましたが、反面、選ぶのに苦労するゴルフクラブです。
番手の追加に伴い、番手間のロフト差が2°程度になってきているのが現在の特徴です。ミスヒットの#3なら、ジャストミートの#4の方が飛んでいるでしょう。フェアウェイウッドを2本持つ場合は、番手を1つ飛ばして、#3と#5、または#4と#7、女性であれば#5と#9のように持つと効果的と思います。
ただし、現在の番手表示は秩序がなくなり、#5と書いてあっても18°のロフトのゴルフクラブもゴロゴロあるし、昔の感覚で#3、4、5という表示だけで選ぶことができなくなっています。しっかりとロフトを確認したり、正しい結果か出る計測器を使って試打してデータを取ることをお薦めします。
データ取りやフィッティングに関しては、短時間でしっかり結果が出せる専門家の力を借りるのもひとつの手段でしょう。スペシャリストによるクラブフィッティングにご興味がある方は、『適切なレッスンコースを知る』や『ゴルフレッスンスタジオと料金表』などをご覧になってみて下さい。
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