ゴルフクラブメーカーの実態と評価

コブラ S2 モトーレS2 50J/R

シャフトはフジクラなのだがフジクラのモトーレとは全然違う。過去に三菱のSL-45というシャフトがあったのだが、実は安くて、凄く性能が良くて、誰でも当たって良く飛んだ。今回のシャフトはそれに近い感じがある。中先調子で、手元側は目で見ても太くて、強度があるのはハッキリしているのだけれど、しならせられれば癖のないいい動きがあって、かなりストライクゾーンが広いシャフトだな。という印象だ。

ただRともなると適度にしなるシャフトだ。ダウンスイングの初期段階から、シャフト全体が薄くしなりながら手元から先端へしなりが伝わっていく様な、切れ目なく動く感じがある。全体的には中中先という感じで、中調子の先寄りのシャフトなのだが、極端な落ち込みがない癖のないシャフトだ。

振りやすい感じがする。国産系のグニャグニャシャフトとは違うので、それなりにしっかりしているRだという印象だ。ヘッドスピードが今44くらいで振ったのだが、とにかく打点が安定している。46インチ仕上がりなのだが、あと0.5インチ長くても振れる。何発打っても、ヘッドの同じ場所にボールが当たっている。これはスゴイ。長尺の恩恵も十分あって、ボール初速が速くなっている事が、数字にも出ている。普通柔らかいシャフトはトゥーダウン量などが大きくなって、打点がまとまらないのが一般的なのだが、これはシャフトの設計、出来がいいのかという印象だ。純正シャフトなのでコストダウンは強いられているとは思うが、非常にいい物が付いていると思う。

フルチタンヘッドで、構造的にはバックスピンがある程度出るはずなのだが、ZLよりバックスピン量は少ないので、このヘッドはランが出るタイプだと言える。見た目はシャローバック系の印象はあるが、特性はまた別物で特徴がある。ボールがつかまってもバックスピンが出ない傾向も見て取れる。北海道に多い、体力があるゴルファーが使うとハマるゴルフクラブのひとつと言える。

構えたときに、白いスコアラインの幅が広く見えるのが個人的には気になる。地の部分が広すぎるのだが、一方ではスイートエリアが広いという事にもなるので、それはそれで良しとしておこうか。

2010.1.15

※表中の『ゴルフスイングの分類』は、北市秀男式ゴルフスイング6分類に基づいて解説しています。詳細に関しては、表中のリンクから飛ぶことができます。

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