《動画》ゴルフ5つのやってはいけないゴルフクラブフィッティング【4/5】
「ゴルフ5つのやってはいけないゴルフクラブフィッティング」と題して、サイエンスゴルフアカデミー主宰、北市秀男が、やってはいけないゴルフ5つのフィッティングを解説【4/5】
ゴールデンウィーク(2024年)
5月4日(土)〜5月7日(火・定休日)は、お休み致します。
5月8日(水)より、通常どおり営業を致します。
「ゴルフ5つのやってはいけないゴルフクラブフィッティング」と題して、サイエンスゴルフアカデミー主宰、北市秀男が、やってはいけないゴルフ5つのフィッティングを解説【4/5】
カメラが何台あろうと、何カメ計測であろうと「コンピュータ診断」のようなものが別に優れているワケではなく、むしろそれは撒き餌のようなものに過ぎない。逆に今のゴルフスイングを完全肯定して、本当にジャストフィットしたゴルフクラブが作れれば作れるほど、今のゴルフスイングから抜けられなくなり、本来目指すべきゴルフスイングをすると、球が曲がる、飛距離が出ない、と言った本末転倒な状況に陥ることは、ココまで読んだゴルファーなら十分お解りいただけたと思います。
今まで自分のゴルフスイングに完璧に合わせ込んでゴルフクラブをフィッティングすれば、素晴らしい結果が待っていると希望に満ちていたゴルファーは、愕然としていることでしょう。残念ながらそれは多くの場合で事実ですが、私はフィッティング自体を否定しているワケではありません。私の思想のように「ゴルフスイングに問題のある今にフィッティング」するのではなく、「そのゴルファーにとって、最大限可能な理想のゴルフスイングにフィッティング」すれば、大きな変化が起こるのです。
人間は練習場へ行けば、今、手にしているゴルフクラブを使って、球を遠くまで飛ばす練習、球を真っ直ぐ飛ばす練習をします。その時手にしているゴルフクラブが「問題のあるゴルフスイング」に合わせ込まれていれば、練習場でも問題のあるゴルフスイングを要求され続けます。ヘタを固めることになります。しかし「理想のゴルフスイング」に合わせ込まれたクラブを使っていれば、練習量に応じて自然とゴルフスイングが改善されてくることは、理にかなっていると思えるはずです。
私はそういった「上達するゴルフクラブ」をゴルファーに持って欲しいのです。
持ち替えた瞬間だけなんとなく良くなったような気がするだけで、長期的にはゴルフスイング壊す危険性すらあるゴルフクラブなど持って欲しくないのです。
「上達するゴルフクラブ」は、最初は真っ直ぐ飛ばないかもしれませんが、そのゴルフクラブの使い方のゴルフレッスンさえ受けていれば、あとは練習をするだけ。処方箋となる当ゴルフレッスンスタジオで受けたゴルフレッスンは、全てDVDに記録されてご自分で持っているのですから何の心配もいりません。自分の教科書が既に作られてあるというのは心強いものです。
このような、私が理想としているフィッティングが、SGAゴルフレッスンスタジオでは実際に行われています。全国各地からわざわざ札幌まで『おすすめゴルフ合宿って何?』に来るゴルファーが多いのもご理解いただけるでしょう。
そんな理想とかけ離れた現実が、まだまだあります。それは「本当にその人が持つべきゴルフクラブを勧められたのか?」という根底に対する疑問です。
これは仮定のストーリーですが、あるゴルフメーカーが不人気モデルを出してしまった。このままの売上げ推移では大量にゴルフクラブが売れ残ってしまう。なんとか一気に出来るだけ大量に捌きたいので、マーケットとしても影響力が大きい大手量販店にキャンペーンをしかけようとする。そのメーカーの営業戦略会議では様々な議論がされる。まずは「卸値を下げるパターン」だ。大手ゴルフクラブ量販店でも無店舗で経費のかからないネット商品との価格差を突きつけられ、とにかくネット価格に合わせますということで、お客から言われれば値引き販売についていかざるおえない状況で、利益が圧迫している。そこで普段メーカーが3万円で卸しているゴルフクラブAを2万7千円で卸すが、店舗では値札を変えない。利益率を上げたい店長は、店員であるフィッター達に「買いたいゴルフクラブが決まっていない客には、ゴルフクラブAを勧めろ!」とけしかける。フィッター達も勧めたくない商品だが、トップダウンの指示なので嫌々従う。でもそれでは爆発的には売れない。そこでメーカーは考える。「卸値は3万円に据え置くが、ゴルフクラブAを売った店員に1本3千円の報奨金を与えてはどうか?」と。これならフィッター達も一気にやる気になる。期間を限定して、そういったインセンティブのキャンペーンを張っているところに、たまたま行ってしまったゴルフクラブに疎いゴルファーがいたとしたら、高い確率で餌食になってしまうでしょう。
もう一度書きますが、これはあくまで仮定のストーリーです。しかし実際に、利幅の大きい自社ブランドのゴルフクラブばかりを勧められたり、店舗全体が何か特定の商品をプッシュしているようなことがあったら、それには消費者側からの目では見えない明確な理由が裏にあるのかもしれません。ゴルファーとしてのあなたの未来、ゴルフの上達など一切考えられることなく、商材の押しつけ先に過ぎない自分。それでは自分があまりに悲しすぎますよね。
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